無粋な話ですが、良く耳にする会話の中に

「見た目より中身が大事」

なんて言う言葉を訊いたこと、きっと誰もがあると思います。

勿論、人の中身(性格)は大事。
人の形(なり)を知るのには、その人の性格を知る事は大切な要素です。

私は洋服の仕事に携わっている事もあり、よく口にするのは

『見た目8割』

と言うザックリとした言葉。

人は初対面に於いて、一番初めに”目”で情報を得ます。

その人が”どんな姿”をしていて”どんな表情”で”どんな話し方”をするのか、そんなことを知らずのうちに見ているのでは無いでしょうか。

そして、その後会話を重ねるうちに、その人の考え方が判ったり、徐々にその人の性格も伝わり始める、つまり言葉は見た目を補う為の一つの方法です。

言葉が伝える情報は多岐にわたります。

自分のこと、世の中のこと、物や場所のこと、趣味のこと、仕事のこと、全ては言葉が相手に伝える内容を積み上げていきます。

何故、見た目8割と言うのか。

それは人が、相手の顔の形や表情、そして服装から、大きく情報を得る為で、つまりはファーストインプレッションとして、相手にどれだけの興味や安心感などを与えるか、と言うことにフォーカスしているから。

例えば、顔の輪郭が丸型の人には、安心感や食欲、笑顔などを連想させたり、髪の毛がボサボサで無精ひげが沢山の人には、少し無頓着さを連想させたりなど、顔や表情は、その人の(本来は違ったとしても)生活の一部を連想させるものです。

そして服装はと言うと、例えば銀行員は、きちんとプレスの施されたスーツやシャツにネクタイを締めているのが”当たり前”と私達は勝手に想像しています。

金融や法律、公務に携わる人の多くが、こうしてクリーンな(清潔感のある)印象で在る事が多いと思います。

では逆に、想像される銀行員の姿が、髪の毛はボサボサで、シワシワのスーツやシャツ、ネクタイは緩く結ばれズレている、と言う人がいるとしましょう。

でも仕事は一流、きちんと遂行する、しかし見た目は前述のような人がいるとしたら、初めて会った人は相手にどんな印象を持つでしょうか。

「この人にお願いして大丈夫だろうか?」

そんな思いが頭を過るのではないでしょうか。

つまり、人は想像以上に相手の見た目で、知らず知らずのうちに判断している節が在るのです。

特に若いころとは違って、或る程度の年齢に差し掛かると、より多くの人の目に留まりやすくなる分、粗相のない服装や身嗜みで在りたいと願うのが大方の想いでは無いでしょうか。

相手に安心感や信頼感を与える姿は、どんなに言葉で補ったとしても、人の脳裏に微かに残るもの。

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相手を慮ればこその自らの身嗜みは、人との距離を測り、社会と言うコミュニティの中で大きく存在を左右するもので在るわけです。

欧州、欧米の人たちは多民族国家が多く、”相手に自分を伝える・理解してもらう”と言う文化が在ります。
それは自己主張と言う形で終始されてしまう事が多いですが、長い歴史の中で、大きな大陸に沢山の民族が密集する地域ならではの自国文化です。
(理解や同調する人を増やさなければ侵略があるからとも言えます)

反って日本はと言うと”察してください”と言う一歩下がった遠慮や没個性を助長する文化です。
日本人らしい良い文化でもあり、世界とは異なる文化社会を長く続けている私達ですが、今、日本は世界交流がSNSなどを中心に、以前に増してグローバル化が進んでいる様に思います。

欧州・欧米の人たちに倣えと言う訳ではありませんが、人が見た目を重んじるのには実は”大きな理由がある”と言う事を、もっともっと知って頂きたいとも思います。

人は見た目が8割

残りの2割は会話とコミュニケーションで補う

実は大切なのは日々の身嗜み(や印象)だと言う事を心の奥底に設えておきたいですね。



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